氷の博物館

ザクザク・雑学

夏の風物詩 アイスキャンディーの起源

大正時代、ある病院の看護婦さんが夏の暑さを紛らわしてもらおうと、試験管に入れた砂糖水を氷に塩を加える方法で凍らせて、患者さんにふるまいました。
このことが起源とされるアイスキャンディーは、昭和の初め頃からじわじわと全国へ浸透しました。町には自転車に乗ったアイスキャンディー屋も現われました。
このブームにのって、製氷会社は競ってアイスキャンディーを生産しましたが残念ながら、時代と共にその人気はアイスクリームに取って代わられてゆきました。

甲子園のかち割り氷

甲子園球場の名物のひとつに「かち割氷」があります。ただ単に粗く砕いた氷片がビニール袋につまっただけの商品ですが、もう40年以上の歴史があります。
真夏の炎天下まず体に当てて涼をとった後、溶け出した冷たい水をストローをさして飲みます。元々はかき氷だったものを、蜜がベタベタするというお客の不満をもとに氷をそのままビニール袋に入れて売ったのが始まりで、このスタイルは、金魚すくいのきんちゃく袋からえたアイディアだということです。
中身の氷は氷屋さんが丸2日掛けて作る純氷なので溶けにくく、約30分間楽しめます。昔も今も甲子園のかち割氷は夏の風物詩の代表です。

製氷機にはご用心

近頃の冷蔵庫には、自動の製氷機が内蔵されていることが珍しくありません。しかし、ちょっとご用心。この自動製氷機で作られた氷にカビや異物が付く、嫌な味や臭いがする、といった衛生面での苦情が寄せられることもまた珍しくはないのです。
原因は給水タンクの水を製氷皿に送る以前にいったん水を貯めておく受け皿に、冷蔵庫内の食品に付着していたカビが紛れ込んだり、手入れのしにくいパイプやポンプの中でカビが繁殖するということがあげられます。最新式の冷蔵庫だからと言っても完全に安心は出来ません。ご注意ください。

夏の風物詩 アイスキャンディーの起源

レストランや喫茶店などでよく見られる自動製氷機。突然「ガラガラッ」と派手な音を立てて氷を作り出すあの機械です。実はあの自動製氷機を用いて作った氷を販売することは違法にあたるということをご存知でしたか?
衛生上の問題から、氷を販売するのは氷雪製造業にしか認められていないことなんです。つまり、レストランや喫茶店などの飲食業者が自動製氷機で作った氷を、許可なしに商品として売ってはいけない、ということ。
でもこれって一般的にはあまり知られていない、消費生活の中の盲点なんですよ。